ブログ中毒

善良な中年男が、ふとしたことからブログにのめりこみ心ならずも
犯罪に手を染めていく・・・ブログに魅入られ壊れていく男の話

夢と現実

「 えっ!? 」 


 一瞬、彼女の顔がこわばった。


「 もう、ちょっと・・・
  冗談言わないで下さいよ!
  びっくりするじゃないですか!
  私と、藤井さんが?ありえなーい
  うけるんですけど!」


彼女は、手をバタバタさせて
けらけら笑っている。


「 うける?・・え、なんで? 」


孝男は訳がわかわなかった。
清楚で純情そうな彼女が、
蔑んだような目で、自分を見ている。
なんでだ、なんでなんだ?
孝男は脂汗が滲みだすのを感じた。


「 私と藤井さんが歩いていたらぁ、
 親子か、援助交際みたいにみえますよぅ!」


彼女の愛らしい桃色の唇が、
意地悪そうな笑みを浮かべた。
孝男はこれが現実なんだと
嫌というほど叩きつけられた気がした。


「 じゃあ、私これで、今日デートなんで。」


「 あ、ああ。じゃあね。さよなら。」


彼女はパタパタと去っていき、孝男は
暫くの間そこで立ち尽くしていた。
やはり、俺の夢ちゃんのような女の子は
現実にはいないんだ。俺の夢ちゃんは、
あんな、女の子にしないぞ。あんな・・・


惨めな気持ちを打ち消すように顔を上げると
そこには、貧弱でしょぼくれた中年男が
ウインドウガラスに映っていた。